本研究では、マイクロナノ空間内の分子拡散と電気化学反応の制御により、トランジスタのような働きをする“分子電気化学スイッチ素子”を開発した。このスイッチング素子の性能評価とこの素子を組み込んだ電気化学デバイス作製を実施し、胚性幹細胞の分化評価や、ガン細胞の呼吸活性のイメージング(可視化)を実現した。また、この概念を拡張して電気化学センサアレイの特徴を生かした新規の電気化学イメージング手法を提案した。例えば、CMOS技術により作製した電極アレイデバイスと電気化学計測を組み合わせて、複数の物質を同時に電気化学イメージングできるシステムを開発した。これにより、種々の細胞機能の可視化に成功した。
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