液体を急冷すると結晶化しないまま、原子位置が不規則に凍結したガラスとなる。近年、固体中の電子においても似たような挙動が現れることが分かってきた。徐冷すると、電子は規則正しく結晶格子上に配列する(電子の結晶状態が現れる)のに対し、急冷した場合は電子が不規則に凍結した、いわば電子のガラス状態が現れる。このような電子の結晶状態と電子のガラス状態は電気パルスや光パルスを印可することで、不揮発かつ可逆的に切り替えられることが分かった。この基礎原理は磁性体においても有効であることが分かり、急冷を用いた不揮発相メモリ創出の指導原理を確立した。
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