本研究では、優れた分子配列能を持つ多孔性結晶metal-macrocycle framework(MMF)を活用して、その細孔内に異種複数のペプチド等の官能基を精密配列することにより、超分子的なアプローチに基づく酵素様構造「超分子酵素」を結晶細孔内に構築することを目的とした。具体的には、(1) MMF細孔内での酸触媒分子の配列によるサイズ特異的な不均一系触媒の開発や、(2) 細孔内のナノ空間特異効果を活用した光反応経路の制御、(3) キラル細孔内壁におけるプロキラル化合物の面選択的吸着に加え、(4) 特定のアミノ酸残基をアンカーとした異種ペプチドの位置選択的同時配列を実現した。
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