研究課題
若手研究(A)
ユビキタス元素である銅およびニッケルを触媒とした炭素ー水素結合切断を伴う高選択的新規炭素ー炭素ならびに炭素ー窒素結合形成反応を開発した。先行するパラジウムやロジウムなどの貴金属触媒の代替作用に加え、これらユビキタス元素触媒特有の機能開拓にも成功した。またこれらを利用し、機能性材料としての応用が期待できる含窒素高度縮環パイ共役分子群の創成にも成功した。
有機合成化学
本研究はこれまで触媒活性の低さからあまり注目されてこなかった銅およびニッケルに着目し、これらを利用した高選択的分子変換反応の開発を目指したものである。先行研究で用いられている貴金属触媒であるパラジウムやロジウムの触媒機能をこれら安価な金属元素で代替することに成功した点に一定の社会的意義がある。また、貴金属触媒系では実現できない分子変換を可能にする等、銅やニッケル特有の触媒機能を見いだすことで、今後の触媒化学の発展に大きく貢献できる点に大きな学術的意義がある。
