研究課題
昨年度は、1つのデバイスで複数組成のリン脂質非対称膜リポソーム作製デバイスの作製を開発した。今年度は、このデバイスの性能についての評価を行った。デバイスの構造は、6つのウェルを持った回転テーブルとジェット水流ノズルが存在する1つの固定ウェルからなる。各回転テーブルのウェルにリン脂質のDOPCをベースとして、Rhodamine-DOPEやBODIPY-DHPEを含んだ単分子膜を作製した。そして、回転デーブルを回転させることにより、平面リン脂質非対称膜をさせ、ジェット水流を印加し、リポソームを形成させた。例えば、Rhodamineの蛍光を持つウェルからは、Rhodamineの蛍光を持つリポソームが形成された。また、Rhodamine, BODIPY両方の蛍光を持たないウェルからは、RhodamineとBODIPY両方の蛍光が観察されないリポソームが作製された。この結果より、ウェルの回転によるリン脂質の混和が起きずにリン脂質非対称膜リポソームが形成されることが示された。これらの結果を学会及び雑誌論文で発表した。また、昨年度から引続きリン脂質非対称膜への膜タンパク質の取込み及び機能観察を行っている。今年は、様々な膜貫通数をもつタンパク質の再構成にも成功している。経時観察や細胞間相互作用を観察するためには、細胞やリポソームを同一平面上に固定化する必要がある。そこで、細胞やリポソームを任意の順番や形状で配列させることが可能なマイクロ流体デバイスを雑誌論文に発表した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
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