本研究では、真核細胞の細胞膜のリン脂質組成非対称膜リポソーム膜上でのペプチドや膜タンパク質等の生体分子の相互作用観察を通して、リン脂質非対称膜の重要性の検討を目的とした。本研究課題では、大きく分け3つの成果を挙げた。1つ目は、あるリン脂質非対称膜組成であると、膜タンパク質の再構成量が増大した。2つ目は、1つのデバイスで逐次的に様々なリン脂質を持った非対称膜リポソームが作製可能なデバイスを構築した。3つ目は、リポソームの経時観察時は、ブラウン運動を抑制するためにリポソームを固定化する必要があり、静水圧で細胞やリポソームを所望の形状・順番で固定化するデバイスを開発した。
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