低消費電力化・高集積化可能なナノスケールメモリデバイスの創製を目指し、既存のSiプロセスと親和性が高いSi酸化膜を抵抗変化誘起材料に用いた抵抗変化型メモリを探求した。その成果として、真空準位を基準として3eVから10eVまでの幅広いエネルギー帯を分析可能な光電子収率分光(PYS)システムを構築し、Si酸化膜のエネルギーバンドギャップ内に存在する電子占有欠陥密度を高感度に定量した。また、Si酸化膜をNi電極で挟み込んだダイオードを作製し、電気抵抗スイッチング動作およびその高性能化を調べた。特に、Tiナノドットの埋め込みによる導電性パスの制御に力点を置き研究を進めた。
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