ガリウム蒸気を触媒として用いた絶縁基板上へのグラフェン合成手法を開発した。グラフェンの初期成長過程の観察から、グラフェン成長の初期に結晶核が発生し、結晶核が成長し核同士がつながっていく様子が観察できた。また、高分解能透過型電子顕微鏡による原子レベル構造解析により、結晶ドメインサイズは50~200 nm程度であり、ドメイン内は結晶欠陥の無いグラフェンであることが分かった。 開発したグラフェン合成手法を用いて、グラフェンを上部電極としたグラフェン/酸化膜/半導体積層構造の平面型電子放出素子を試作し特性評価を実施した。従来素子と比較して電子放出効率が100倍以上向上することを明らかにした。
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