本研究では、まず、建築物において最も断熱性能の劣る窓面に着目し、簡易設置が可能な光透過性を有する軽量・薄型の真空断熱材の開発を行った。具体的には真空層を保持しつつ、十分な断熱性能と光透過性を得られる設計手法を確立するとともに、光透過性を設けることが可能と考えられる5 種類の芯材を用いた真空断熱材を試作し、断熱性能と光透過性の評価を行った。 建築物への適用については、真空断熱材の薄型・軽量である点に着目して壁面や天井面に直接貼り付けて適用する方法を提案し、実フィールドにて断熱改修に要する作業量低減効果を示すとともに、更には隙間に生じる熱橋に対して、複層化を行うことにより低減可能であることを示した。
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