本研究は,大気圧プラズマを用いた有機無機ハイブリッドシリカ膜の常温常圧製膜法の開発を目指すものである.本研究では,大気圧プラズマを用いた製膜装置を開発するとともに,原料モノマーの化学構造や放電ガス,プラズマ出力等の製膜条件が膜透過特性に及ぼす影響を詳細に検討し,分子ふるい性を示す有機無機ハイブリッドシリカ膜を,常温常圧,ワンステップかつ極めて短時間で製膜可能な技術を確立した.本研究は,これまで困難であったシリカ系分離膜の低温製膜の可能性を示すもので,実用性の高い製膜技術の構築へつながる成果である.
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