増殖が速く、細胞の高密度化が可能で、耐塩性を有する海洋性ラン藻Synechococcus 7002を基本株として、物質生産のための代謝工学ツールを開発するとともに、オミクス技術を活用して宿主生産系の評価を行い、物質生産への応用を試みた。ツールとしてはプロモーター5種類、遺伝子導入のためのニュートラルサイト7箇所、転写因子3種類を揃え、Astaxanthinの含有率12mg/g、生産11 mg/L/d(世界最高値)を達成した。動的メタボローム解析を行ったところ、中央代謝フラックスの亢進を観測し、カロテノイド代謝改変が中央代謝と密接に関係していることを初めて明らかにした。有機酸生産にも成功した。
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