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2016 年度 実績報告書

CXXCタンパク質によるエピジェネティック修飾の階層性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H05602
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

伊藤 伸介  国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 研究員 (50612115)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード転写抑制 / CGI / CXXC / ポリコーム
研究実績の概要

CpGアイランド (CGI) は、哺乳動物遺伝子の約70%の転写開始点前後に存在してプロモーターとして機能する。CGIがエピジェネティック修飾のプラットフォームとして機能すること、並びにCGIに確立されるエピジェネティック修飾の組合わせが転写活性を規定することが推測されているものの、エピジェネティック修飾を忠実に確立する機構および修飾確立の順番は明らかではない。本研究では、CGIを認識し、結合するCXXCドメインをもつタンパク質ファミリーがCGIのエピジェネティック修飾の確立を制御するという作業仮説をもとに、エピジェネティック修飾の階層性を明らかにすることを目的として課題に取り組んだ。
当該年度においてはKDM2B(CXXC2)を含むポリコーム転写抑制複合体PRC1.1の解析を行った。KDM2Bは多くのCGIに結合していることがChIP-seqで報告されているが、本研究によりPRC1.1は転写抑制状態のCGIにおいて結合し、転写抑制に貢献していることが明らかになった。またPRC1.1内のサブユニットによってPRC1.1の構成の変化が起こり、転写状態の制御を担っていることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

CXXC2の複合体の再構成系により、複合体の構成様式の実態が明らかになり、細胞内にてCGIの認識機構の一端が示唆された。KDM2BのCGI認識とポリコーム群リクルートによるH2Aユビキチン化にメカニズム解明に繋がると思われる。

今後の研究の推進方策

引く続き、CXXC2とCXXC1を中心に解析を行い、転写状態とCGIのエピゲノム解析を行っていく。まとまった研究成果は論文としてまとめていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] オックスフォード大学(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      オックスフォード大学
  • [雑誌論文] 1.PCGF6-PRC1 suppresses premature differentiation of mouse embryonic stem cells by regulating germ cell-related genes2017

    • 著者名/発表者名
      Endoh M, Endo TA, Shinga J, Hayashi K, Farcas A, Ma KW, Ito S, Sharif J, Endoh T, Onaga N, Nakayama M, Ishikura T, Masui O, Kessler BM, Suda T, Ohara O, Okuda A, Klose R, Koseki H
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 6 ページ: e21064

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.7554/eLife.21064

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Role of CXXC1 in transcriptional regulation and cell-fate decision2016

    • 著者名/発表者名
      Shinsuke Ito, Marika Shibata, Hiroki Sugishita, Takashi Kondo, and Haruhiko Koseki
    • 学会等名
      EMBL Conference: Transcription and Chromatin
    • 発表場所
      EMBLハイデルベルグ、ドイツ
    • 年月日
      2016-08-27 – 2016-08-30
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16   更新日: 2022-08-29  

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