本研究は、ヒト体臭発生機序の分子生理学的理解を通じ、体質や健康状態の違いに基づく「体臭の個人差」を決定する分子基盤の同定を目指すものである。その試金石にあたる本研究では、体臭として腋臭に焦点を当て、腋臭症の表現型決定因子のひとつであるATP-binding cassette transporter sub-family C member 11(ABCC11)に着目した、in vitro・in vivo検討、および臨床検体の解析を行った。得られた成果は、ABCC11を中心とするヒト体臭・腋臭症研究のさらなる発展に貢献することが期待される。
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