トマト黄化えそウイルス(TSWV)の増殖に関与する宿主因子の同定を目指して、前年度に引き続きTSWVの複製効率が低下する出芽酵母変異株のスクリーニングを進めた。29年度末までに、約3000系統の一次スクリーニングを終え、このうち176系統を一次候補として選抜した。スクリーニングに用いた実験系は結果が振れやすかったため、得られた一次候補について形質転換から再度行うことにより二次スクリーニングを行い、これまでに27系統の二次候補を得た。得られた二次候補の一部について、ウイルス誘導ジーンサイレンシング法により当該遺伝子のオルソログの発現を植物(ベンサミアナタバコ)において抑制し、ウイルス増殖への影響を調べた。今のところ植物体において発現抑制時に顕著にTSWVの増殖が低下する遺伝子は得られていないが、若干の低下がみられる三次候補遺伝子を複数得た。
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