樹木が濡れて樹冠通過雨を生成するプロセスの解明が進んだ。雨滴データを活用した樹冠通過雨の3成分(直達、滴下、飛沫)を分離する手法を確立した。この手法を用いて、樹冠通過雨の生成における樹種、葉の有無、降雨強度、降雨の経過時間の影響を抽出した。更に枝や葉の表面の撥水性測定を通して、枝や葉の表面での雨水の付着及び移動の物理特性を明らかにした。これらを総合的に整理し、枝と葉とで植物表面での雨水の滑落・滴下の物理現象の起き方が異なることを明らかにし、針葉樹と広葉樹での樹木の濡れ方と樹冠通過雨の生成プロセスの違いを解明した。
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