遺伝病である嚢胞性線維症(CF)はCFTR変異体タンパク質が細胞内で分解されるため発病する。現在CF治療薬が開発されているが、CFTRの分解シグナルとなるユビキチン化を阻害できないため、治療効果が非常に弱い。本研究では、新規同定したCFTRユビキチン化酵素の作用機序を解明し、その作用機序を阻害する薬剤を探索する評価系の構築を行なった。その結果、CFTRユビキチン化酵素RFFLはアミノ末端の変性領域でCFTR変異体の立体構造が崩れた細胞質領域を直接認識して分解へ導くことがわかった。また、本研究により新規CF治療薬の探索に有用なRFFL-CFTR変異体相互作用評価法を確立した。
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