ハダカデバネズミ(naked mole rat)は、異例の長寿命(最大寿命30年以上)であり、顕著ながん化耐性の特徴を持つ。本研究では、ハダカデバネズミの発生・成長・老化過程の遅さに着目して、研究を行った。結果、ハダカデバネズミ体細胞における増殖の遅さには、温度とその他の要因が関与しており、iPS細胞化を誘導してもG1期の短縮や細胞増殖の亢進が起こらないことが明らかとなった。さらに、細胞増殖を抑制的に制御しうる、ハダカデバネズミ特異的な代謝制御機構の一端を明らかにした。また、ハダカデバネズミ褐色脂肪の機能解析を行った。
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