遊離脂肪酸受容体によって制御されるエネルギー代謝調節機構の解明

2017 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 15H05652
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 市村 敦彦 京都大学, 薬学研究科, 特定助教 (10609209)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• キーワード: 脂肪酸受容体 / 肥満 / 糖尿病 / エネルギー代謝 / 遊離脂肪酸

研究実績の概要

本研究の目的は、食事中に含まれる遊離脂肪酸センサーとして外部環境を感知し、生体内のエネルギー代謝調節を担う、脂肪酸受容体の生理機能を多角的かつ詳細に解析し、脂肪酸受容体が制御するエネルギー代謝システムを解明する。
本年度は、GPR120floxedマウスと交配するためのCreトランスジェニックマウスの取得を行った。即ち、白色脂肪組織(AdipoQ-Cre)、褐色脂肪組織(UCP1-Cre)および単球(Lyz2-Cre)マウスをジャクソンラボラトリーより取得した。その後、GPR120floxedマウスを繁殖しつつ交配を実施した。想定していたよりも交配状況が遅延気味であったため特定の組織や細胞において特異的にGPR120を欠損するコンディショナルノックアウトマウスの作出は遅れたが、着実に目的の遺伝型のマウスを取得できつつある。それぞれの部位特異的欠損マウスを得られ次第、高脂肪食負荷等の刺激に対する表現形質を継続して評価していく予定である。また、並行して完全欠損マウスを使用して高脂肪食負荷を行い野生型との比較を実施した。その結果、過去に得られた知見と概ね一致した表現型がみられることを確認することができた。更に、作成した遺伝子改変動物を用いた複数の共同研究プロジェクトが開始されており、これらに基づき骨形成、リン脂質代謝の司るエネルギー代謝調節機構、腸内細菌叢由来脂肪酸の脂肪酸受容体を介したエネルギー代謝調節機構などの解析を進めた結果、一部の成果を論文として投稿するに至った。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Furan- and Thiophene-2-Carbonyl Amino Acid Derivatives Activate Hypoxia-Inducible Factor via Inhibition of Factor Inhibiting Hypoxia-Inducible Factor-1. (2018)
  • 著者名/発表者名: Kawaguchi SI, Gonda Y, Yamamoto T, Sato Y, Shinohara H, Kobiki Y, Ichimura A, Dan T, Sonoda M, Miyata T, Ogawa A, Tsujita T.
  • 雑誌名: Molecules. 巻: 23 ページ: pii: E885.
  • DOI: 10.3390/molecules23040885.
• [雑誌論文] Gm7325 is MyoD-dependently expressed in activated muscle satellite cells. (2017)
  • 著者名/発表者名: Takei D, Nishi M, Fukada S, Doi M, Okamura H, Uezumi A, Zhang L, Yoshida M, Miyazato M, Ichimura A, Takeshima H
  • 雑誌名: Biomed Res. 巻: 38 ページ: 215-219
  • DOI: 10.2220/biomedres.38.215
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] The natural flavonoid myricetin inhibits gastric H+, K+-ATPase. (2017)
  • 著者名/発表者名: Miyazaki Y, Ichimura A, Sato S, Fujii T, Oishi S, Sakai H, Takeshima H.
  • 雑誌名: Eur J Pharmacol. 巻: 820 ページ: 217-221
  • DOI: 10.1016/j.ejphar.2017.12.042.
  • 査読あり
• [学会発表] Spontaneous Ca2+ fluctuations mediated by TRPM7 channels in growth plate chondrocytes (2018)
  • 著者名/発表者名: Nianchao Qian, Atsuhiko Ichimura, Daisuke Takei, Hua Zhu, Miyuki Nishi, Hiroshi Takeshima,
  • 学会等名: Biophysical society 62nd Annual Meeting
  • 国際学会
• [学会発表] フラボノイドミリセチンは胃のH+, K+-ATPaseを抑制する (2018)
  • 著者名/発表者名: 宮崎侑, 市村敦彦, 佐藤駿, 藤井拓人, 大石真也、酒井秀紀、竹島浩
  • 学会等名: 日本薬学会 第138回年会
• [備考] 市村敦彦 特定助教（京都大学大学院薬学研究科）の共著論文がMoleculesにて公開されました。
  • URL: http://k-connex.kyoto-u.ac.jp/ja/news/3515.html
• [備考] http://k-connex.kyoto-u.ac.jp/ja/news/3212.html
  • URL: http://k-connex.kyoto-u.ac.jp/ja/news/3212.html