A群レンサ球菌は、比較的症状の穏やかな局所感染から重篤な劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)に症状が進行する際に、転写調節因子に変異を持った株が選択され高病原性の細胞が選択される。我々は、A群レンサ球菌をマウスに局所感染させることにより、4つの転写調節因子に変異を有する株を選択した。マウス感染モデルとRNA-seq解析を用いて、これらの変異により恒常的に高発現した遺伝子群を特定した。さらに、in vivoにおいてその中の一部の主要病原因子の遺伝子発現がより亢進されることを明らかにした。本研究により、STSSに関わる遺伝子発現機構の一端が明らかになったと考えている。
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