研究成果の概要 |
本研究では、代表者が開発した複合組織誘導技術の医療応用を目指すための第一歩として大量かつ均質な小型の肝臓原基をiPS細胞から作製するための基盤的細胞操作技術を開発した。さらに、さまざまな移植部位を比較することにより、機能発現に最適な移植床を選定した。大量製造したAll-iPSC肝臓原基をマウス肝不全モデルの腎被膜に移植すると、このマウスの生存率が有意に改善されることを示した(Cell Reports, 2017; Cell Reports, 2018)。また膵島を用いた劇症糖尿病を対象とした応用可能性についても示唆を得た。臓器移植の代替治療の実現へ向けて、重要な基盤技術となることが期待される。
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