研究課題
我々は予備的な検討から、後縦靭帯骨化(OPLL)の発生・進展のメカニズムにおいて細胞周期制御因子であるCdk1が関与しているという仮説を立てて研究を行った。①骨代謝におけるCdk1の生理学的意義の検討Cdk1欠損マウスは胎生致死であるため、骨芽細胞・破骨細胞特異的Cdk1欠損マウスを作成し、骨形態計測を行い、骨芽細胞特異的Cdk1欠損マウスが骨芽細胞の増殖障害により低骨量を示すこと、カテプシンKプロモーターを用いた破骨細胞特異的Cdk1欠損マウスは明らかな骨格系の表現型を示さないことを示した(Takahashi, Inose et al, J Biol Chem 2018)。②OPLLの予防に向けた、薬理学液なCdk1の抑制によるOPLLの発症予防についての検討OPLLモデルマウスであるttwマウスに対してCdk1阻害薬の投与実験を行った。ttwマウスに対して薬理学的なCdk1の抑制により骨化の抑制傾向が認められたが、骨化の増生のためのリンの負荷によりttwマウスは早期に死亡してしまうため、解析数が十分ではない。今後も検討を継続していく予定である(今後英文誌投稿予定)。③OPLLの進展に関与すると考えられる新規細胞周期制御因子(以下Xとする)をOPLL組織における網羅的な遺伝子発現の解析から新規に同定し、そのノックアウトマウスを作成した(未発表)。Xの全身的なノックアウトマウスは出生後早期に死亡するため、Prx1プロモーターを用いた骨・軟骨細胞特異的X欠損マウスを作成した。現在解析を行っているが、当該マウスは出生後早期に低身長・低体重を示した(今後英文誌投稿予定)。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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