我々は靭帯骨化症組織検体の網羅的な遺伝子発現解析により細胞周期遺伝子であるcyclin dependent kinase 1(以下Cdk1)が靭帯骨化の過程において発現が増加していることを見出した。これまで、Cdkの骨・軟骨代謝における役割は殆ど不明であった。そこで、Cdk1の骨・軟骨代謝における役割について分子生物学的アプローチを用いて解析した。軟骨代謝においては、Cdk1が骨格形成において必須であり、、Cdk1が増殖と分化の分子スイッチであることを明らかにした。骨代謝においては、Cdk1を骨芽細胞において欠損すると骨芽細胞の増殖障害による骨量減少の表現型を示すことを明らかにした。
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