新規断層イメージング装置を用いて、生きたモルモットの感覚上皮帯の微小振動の計測を達成した。さらに本研究では、新たに派生したレーザー振動計を用いて、「振動中心のナノスケールのずれ」を計測することにも世界で初めて成功した。このレーザー振動計による実験結果を元に、上皮帯振動が有毛細胞の機能に依存すると仮定し、感覚上皮帯振動の数理モデルを構築した。加えて、その仮定が正しいことを、生動物を用いた薬物投与実験によって確認した。これらの成果は、感覚上皮帯が持 つ新たな振動機構を初めて実証したのみならず、その機構には有毛細胞機能が密接に関わっていることを世界で初めて見出したものである。
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