研究課題/領域番号 |
15H05689
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
本田 順子 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (50585057)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 家族看護 / eラーニング / 看護教育 |
研究実績の概要 |
本研究では,ジェネラリストの家族看護力を向上させるeラーニング教育プログラムを開発・実証することを目的としている.本年度は,国内外の既存の家族看護学の教科書や国際家族看護学会のガイドラインから,ジェネラリストのもつべき家族看護能力を家族看護過程別(家族情報収集,家族アセスメント,家族支援計画,家族支援実践,家族支援評価)に抽出した.家族情報収集では,「家族アセスメント指標を用いて系統的に情報を収集する」「家族員間の相互作用を観察する」など,家族アセスメントでは,「家族のもつ多様な側面をとらえると同時に相互の関係を分析する」など,家族支援計画では「家族看護問題の明確化と優先順位の設定をする」「家族のセルフケアを推進する計画を立案する」など,家族支援実践では「家族とのパートナーシップの形成する」「家族員,家族システムユニット,家族外部環境システムに働きかける」など,家族支援評価では「家族と共に評価を行う」「家族機能レベルを経時的に評価する」などが家族看護の能力として抽出された.ここまでの研究成果は,第36回日本看護科学学会学術集会で発表をした. この文献検討の結果から,ジェネラリストの家族看護力を測定する尺度の項目プールを行い,家族支援専門看護師2名の協力を得て,尺度案を作成した.本尺度の信頼性と妥当性を検討するための大規模な質問紙調査を計画し,現在研究計画書を倫理委員会に申請中である.次にジェネラリストの家族看護力構成概念を元に,家族支援専門看護師の協力を得て,家族看護過程別(家族情報収集,家族アセスメント,家族支援計画,家族支援実践,家族支援評価)eラーニングツールの原案を作成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度にジェネラリストの家族看護力をアセスメントする尺度を開発するために,大規模な質問紙調査を実施するところまで予定していたが,研究代表者の海外留学に伴い,日本での調査が難しくなったため,計画を変更し,翌年に実施予定であったeラーニングツールの内容を検討した.ジェネラリストの家族看護力の構成概念を元に,家族支援専門看護師の協力を得て,eラーニングツールの原案を作成した.すなわち,大規模調査が次年度に繰越になっているが,順序を入れ替えてeラーニングツールの原案を作成を開始しているので,研究計画としては,大幅な遅れではない.
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今後の研究の推進方策 |
ジェネラリストの家族看護力をアセスメントする尺度の信頼性と妥当性を検討し,尺度を実用化させる.また,ジェネラリストの家族看護力を向上させるための教育プログラムであるeラーニングツールの内容を洗練し,パソコン上(あるいはスマートフォン端末)で使用可能かつ教育効果が高まるようにeラーニングを専門にしている業者や実施経験のある技術者からの協力を得ながらツールを完成させる.
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