研究課題
酸化物半導体ナノチューブ材料を高効率高次環境保全・エネルギー創製など次世代型サステナブルシステムへ適応しうる多機能集積型材料へと変革することを目的とした研究を進め、下記の成果を得た。チタニアナノチューブ(TNT)表面にリンカー分子やポリマー分子を直接担持させた。これらを足場として重合開始剤を一切使わない方法で導電性高分子であるポリアニリンを重合形成させた。これらの無機・有機ナノハイブリッド材料について透過型・走査型高分解能電子顕微鏡および組成分析を行い、構成元素である窒素および炭素の存在および分布を解明した。また、ポリアニリン担持により可視光照射下で光触媒反応が進行することを実証した。過酸化水素処理したTNTでは、表面および格子内にペルオキソ基が形成すること、これらがTNTの可視光応答化に寄与することを解明した。また、光照射に伴う活性種形成と触媒反応ダイナミクスを解明するため、多様なラジカルトラップ剤存在下で光照射反応および電子スピン共鳴計測を行い、本材料における光化学反応の挙動を解明した。溶液化学反応プロセスの最適化と分子設計手法の適用により、金属錯体イオンから直接TNTを合成する手法を検討し、従来法に比較して低アルカリ濃度で合成することに成功した。更にこれら構造形成過程での配位多面体形成過程を解明し、多彩なナノ構造のチタニア系材料の合成とその機構を解明した。更に、低次元ナノ形態を制御するプロセスを開拓し、階層的構造形成により特異な結晶構造とナノ構造の共生を実現した。この結果、本材料に優れた陽イオン吸着特性を付与することに成功すると共に、その機構について、ボトムアッププロセスにおける構成元素濃度により構造・形態が変化し、これらが吸着特性に寄与することを明らかにした。以上の結果を総括し、低次元ナノ構造酸化物の構造・機能チューニングの有効性とその機序について明らかとした。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 3件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (43件) (うち国際学会 27件、 招待講演 16件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
Applied Surface Science
巻: 513 ページ: 145720~145720
10.1016/j.apsusc.2020.145720
Materials Science and Engineering: C
巻: 112 ページ: 110918~110918
10.1016/j.msec.2020.110918
Advanced Powder Technology
巻: - ページ: in press
10.1016/j.apt.2020.02.022
Journal of the American Ceramic Society
10.1111/jace.17152
International Journal of Molecular Sciences
巻: 21 ページ: 3533~3533
10.3390/ijms21103533
Materials Science and Engineering: A
巻: 777 ページ: 139066~139066
10.1016/j.msea.2020.139066
巻: 20 ページ: 1127~1127
10.3390/ijms20051127
ACS Applied Nano Materials
巻: 2 ページ: 6230~6237
10.1021/acsanm.9b01188
International Journal of Nanomedicine
巻: Volume 14 ページ: 3831~3843
10.2147/IJN.S206313
巻: 102 ページ: 4236~4246
10.1111/jace.16264
巻: 20 ページ: 5991~5991
10.3390/ijms20235991
http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/mmp/indexj.html
http://star-five.net/researcher_info/%E9%96%A2%E9%87%8E%E5%BE%B9/