研究課題
可視光照射領域に選択的な銀ナノ構造の作製と分光特性制御を可能にするプラズモニックめっき法を開発し、バイオ分析応用のための以下の研究を実施した。1)表面に吸着した4-アミノチオフェノール(4-ATP)の表面増強ラマン散乱(SERS)検出に成功した。2)レーザー干渉露光を利用して銀ナノ粒子の微細周期構造を作製し、回折光強度の変化から過酸化水素濃度を検出する小型デバイスを開発した。3)導電性微細構造作製のための反応条件を見出し、1細胞操作が可能な誘電泳動チップを構築した。次に、微小液滴にかかる浮力を遠心場(相対重力加速度)に置き換えて液滴移動速度制御を行うユニークな遠心浮力促進型マイクロ流体ドロップレットPCRを開発した。ジグザグ流路を温調と同時に回転させ、液滴の自発的移動および熱交換によって、1サイクル約7秒と迅速な薬剤耐性遺伝子IMP-6(2.17ng/chip)の増幅を可能にした。また、遠心による熱対流速度制御と分子反応促進が可能な遠心促進型高速ELISA法も開発し、わずか30分と迅速なバイオマーカー(IgA)計測(感度6.16 ng/mL)にも成功した。次に、金ナノ粒子1個の電気化学発光活性を測定できることが示されているので、ポアッソン分布が反映される条件で金ナノ粒子が配置すれば、金ナノ粒子の有無によって触媒反応増幅が誘発され、電気化学発光信号として検知される。これによりデジタルな絶対濃度計測の可能性についても検討できた。特に、これを用いたイムノセンサーの可能性も示した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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