研究課題/領域番号 |
15H05772
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
柚崎 通介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (40365226)
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研究分担者 |
武内 恒成 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90206946)
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研究期間 (年度) |
2015-05-29 – 2020-03-31
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キーワード | ニューロン / シナプス / 神経回路 / グルタミン酸受容体 / 補体 |
研究成果の概要 |
脳の作動原理および精神・神経疾患の病態を理解するためには、神経回路の基盤をなすシナプスがどのように形成され、生涯にわたって改変されていくのかを解明することが必須である。本研究では、私たちが発見した新しいシナプス形成分子である補体ファミリー分子Cbln1およびC1qL1-3に焦点をあて、小脳・海馬の代表的な神経回路においてどのように分泌され、どのように機能するのかを明らかにすることに成功した。
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自由記述の分野 |
総合生物、神経科学、神経生理学・神経科学一般
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精神・神経疾患において、脳領域間をつなぐシナプス結合に異常があることが近年明らかになってきた。本研究では、私たちが発見した補体ファミリー分子に焦点をあてて、この問いに挑んだ。近年、てんかんに伴って補体ファミリー分子Cbln1の発現が低下することによって自閉症を示すことが報告された。また、補体ファミリー分子の結晶構造に基づいて新たに開発した人工シナプスコネクターを投与すると、小脳失調やアルツハイマー病モデルマウスの症状を大幅に寛解させることもわかってきた。このように、シナプス形成分子の基礎的知見は発達障害や精神・神経疾患の病態や新しい治療法の開発に繋がることが期待される。
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