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2020 年度 研究成果報告書

TGFーβシグナルによる転写調節とがん悪性化機構

研究課題

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研究課題/領域番号 15H05774
研究種目

基盤研究(S)

配分区分補助金
研究分野 腫瘍生物学
研究機関東京大学

研究代表者

宮園 浩平  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90209908)

研究期間 (年度) 2015-05-29 – 2020-03-31
キーワード細胞内シグナル伝達 / 細胞医化学 / がん微小環境 / がん幹細胞 / ゲノム科学
研究成果の概要

本研究はTGF-βの腫瘍促進作用の分子機構を明らかにすることを目指して研究を推進した。活性型RasはTGF-βの標的遺伝子の発現パターンに大きな影響を与え、TGF-βが腫瘍抑制因子から腫瘍促進因子に転換する過程でスイッチとして働くことを明らかにした。TGF-βは上皮細胞の間葉系細胞への分化(EMT)を誘導する。本研究では、EMTでは炎症関連遺伝子群の発現にも影響を与えること、TGF-βの長期刺激ではEMTの形質が安定化することを示した。さらに組織透明化技術により、TGF-βはがん細胞の原発巣における血管内侵入、遠隔臓器での血管外脱出、転移巣の微小環境の形成に貢献していることを明らかにした。

自由記述の分野

腫瘍生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究課題の成果による論文は広く引用され、組織透明化技術によるがんの転移機構の解析の成果は国内外のマスコミにも数多く取り上げられ注目された。本研究によりTGF-βが進行したがんにおいてがんの浸潤・転移の複数の段階でその進展を促進する分子機構が明らかとなった。これにより、TGF-βやRasなどのシグナルの制御を組み合わせることで進行がんの治療法の開発が可能になると期待された。

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公開日: 2022-01-27  

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