表皮下の生細胞を適宜採取する極低侵襲な細胞採取デバイスを目指し、超音波照射により皮下組織を極小範囲で破砕し、極細径針を通して細胞を体外に採取するデバイスを作製した。超音波照射機構は、ランジュバン型振動子にホーンを取り付け、その先に細径の注射針を接続することで、針まで超音波を伝搬し、針先周囲の細胞に超音波を照射する構造とし、水中での超音波計測によって針先からの超音波照射を確認した。細胞吸引機構は、吸引経路の途中に細胞トラップを設けた吸引システムを用いることで、吸引した皮下細胞がすぐにトラップ内の細胞保存液に流れ込むため、ポンプへの組織の流れ込みを防止と、実験中の採取した細胞の保護を可能とした。
|