本研究課題ではトポロジカル絶縁体やディラック・ワイル半金属等、電子が特殊なバンド構造を示す「ディラック電子系」において電子の受ける相互作用が強い場合の効果を、場の量子論の観点から明らかにすることを目指した。研究成果として以下の3点が得られた。(1)電子間のクーロン相互作用が強い場合、系は絶縁体となりフェルミ速度の補正があることを示した。(2)電子スピンと局所スピンの交換相互作用の下で、局所スピンが特殊な有効相互作用を現すことを示した。(3)ワイル半金属中に磁壁を構築した場合、磁壁に電荷が局在し磁壁を電場により駆動できることを示した。
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