本研究では土壌をISO/CENに準じた手法で充填し,X線CTを用いることで内部の間隙分布や卓越流路を可視化した。得られた三次元の間隙分布と流路形成から,土壌の流路形成と溶出メカニズムについて考察した。 カラム内の卓越流路は,豊浦標準砂や真砂土は管中央付近に卓越流路を形成した。一方,関東ロームは管壁付近などに卓越流路を生じており,明らかに豊浦標準砂や真砂土とは流路形成の様相が異なることが確認された。そのため,現状のカラム試験では,同充填方法を使用しても流路が異なり,土壌の物理化学的特徴から,液固比や分散に大きな違いが生じている可能性が高い。
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