高レベル放射性廃液中に豊富に含まれているルテニウムを始めとする有用元素は分離・回収による資源化が期待される。他方、ルテニウム錯体は色素増感太陽電池の色素として重要である。 本研究では、まず、新規のルテニウム分離・回収スキームの構築を試み、白金族元素に親和性の高い硫黄含有ジアミド抽出剤を含浸した多孔性シリカ担持型吸着材とヒドロキシオキシム担持吸着材を用いることでこれを達成した。また、回収したルテニウムを用いた色素増感太陽電池用色素の合成を試み、利用可能な色素の合成に成功した。これらのことから、廃棄物を用いたエネルギー創生の可能性を明らかにすることができた。
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