α-シヌクレイン (α-Syn) はレビー小体の主構成蛋白質であり、その凝集体形成に伴い、パーキンソン病における神経変性および細胞死が促進される。本研究では FABP3 に結合するリガンドがα-Syn多量体形成を抑制し、パーキンソン病様症状を改善するか検討した。α-Synおよび FABP3 過剰発現細胞に FABP3リガンドを処置することでα-Syn多量体形成が抑制された。FABP3 リガンド投与より、パーキンソン病モデルマウス黒質ドパミン神経細胞のα-Syn多量体形成が阻害され、ドパミン神経細胞死を抑制し、運動機能障害が改善された。よって、FABP3リガンドは新規病治療薬となる可能性がある。
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