研究課題
これまでに確立した手法を用いて、引き続きインフォームドコンセントを得た被験者より得たプラークバイオフィルムを用いた種々の代謝活性測定を行い、方法の確実性についてさらなる検討を重ねた。ごく微量のプラークでも、糖、種々のアミノ酸の代謝活性を測定可能であることをこれまでに示してきたが、被験者によってその代謝活性のパターンは大きく異なること、また採取部位によってもその活性が大きく異なることが引き続き観察された。疾病の有無などとの関連性については有意な差は見いだせていないが、プラークバイオフィルム内の細菌構成や機能、また個々人の口腔内の環境条件などに差があることが想定されるため、それらとの関連性について更に検討する必要があると思われた。しかし、これらについては当該研究期間内に十分に明らかにすることは難しかったため、今後の課題としたいと考えている。いずれにせよ、ヒトプラークを用いた研究においては、これらの変動因子を考慮しつつ研究を行う必要性があることが改めて示唆された。また、フッ化物や市販のマウスリンスなどの薬剤によるプラーク代謝活性への影響についても引き続き検討を行い、一般的に使用されている濃度で供与した実験では、個々人により、十分な抑制効果が見られないケースが見られ、個人により、薬剤の効果が異なることが改めて示唆された。より細かな代謝経路への影響についても一部検討を行い、これらを含めた研究成果の発表にむけて目下準備中である。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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