褥瘡や糖尿病性下腿潰瘍など慢性創傷からは緑膿菌がしばしば分離される。緑膿菌感染の制御には白血球が関与するが、白血球の中でもリンパ球の働きには不明な点が多い。本研究では、リンパ球の一種であるNKT細胞が急性創傷における白血球集積に与える影響および創部緑膿菌感染にどのような影響を与えるか解析を行った。 NKT細胞欠損マウスでは、創部好中球数が野生型マウスと比べ、有意に増加していた。また、NKT細胞欠損マウスの創部緑膿菌排除が低下した。以上より、NKT細胞が創部好中球集積、および緑膿菌排除に重要な役割を担う可能性が示唆された。
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