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2016 年度 実績報告書

短腸症候群におけるω3系脂肪酸の肝線維化抑制作用

研究課題

研究課題/領域番号 15H06056
研究機関秋田大学

研究代表者

森井 真也子  秋田大学, 医学部, 助教 (10375280)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワード肝線維化 / 脂肪肝 / 星細胞 / 短調症候群
研究実績の概要

近年、魚油由来脂肪乳剤の腸管不全合併肝障害(intestinal failure-associated liver disease : 以下IFALD)に対する有効性が報告されている。本剤を投与した新生児発症IFALD症例の脂肪性肝炎・肝線維化の改善を報告した(森井ら、小児外科、2016)。ところで、肝臓の非実質細胞のひとつである星細胞は、脂肪性肝炎など病的条件下で活性化しビタミンA脂質滴を失い、コラーゲンを盛んに合成・分泌するようになるため肝線維化の責任細胞と考えられている。本研究は、ω3系脂肪酸の新たな作用として脂肪性肝炎および、星細胞活性化を抑制することを明らかにすることを目的として行った。
はじめに魚油由来脂肪乳剤使用臨床例の血漿を用い、92種類の脂肪酸およびその代謝産物について液体クロマトグラフィー質量分析計(3連四重極型)を用いて解析し、複数の脂肪酸代謝産物が正常コントロールの約10倍にも増加していることを見出した。さらにこの脂肪酸代謝産物が肝臓脂肪滴に与える影響についてマウス初代培養肝細胞を用いてin vitroに検討し、その結果として、申請者らが特定した脂肪酸代謝産物が、脂肪滴形成には影響を及ぼさないものの、低グルコース培地による脂肪動員刺激時の脂肪滴減少を促進することを見出した。また、ラット培養肝臓星細胞に対し、各種脂肪酸を添加したところ肝細胞脂肪化を抑制する脂肪酸において星細胞においては脂質滴形成を促進することを見出した。肝臓における各種脂肪酸、脂肪酸代謝産物の組成は病的肝線維化の進行に密接に関係することが示唆された(Morii、投稿準備中)。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] シトルリン・アルギニンによる消化管順応の評価2016

    • 著者名/発表者名
      蛇口達造、吉野裕顕、森井真也子、蛇口琢、渡部亮
    • 雑誌名

      日本静脈経腸栄養学会雑誌

      巻: 31 ページ: 1105-1108

    • DOI

      10.11244

    • 査読あり
  • [学会発表] Omegaven 単独投与症例における脂肪酸プロファイルの変化2017

    • 著者名/発表者名
      森井真也子、上野紀子、中西広樹、蛇口琢、渡部亮、佐々木雄彦、吉野裕顕
    • 学会等名
      第32回日本静脈経腸栄養学会学術集会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2017-02-23
  • [学会発表] n-3系脂肪酸を含めた脂肪製剤の臨床的意義と問題点 ω3系脂肪製剤作用機序の検討2016

    • 著者名/発表者名
      森井真也子、上野紀子、中西広樹、蛇口琢、渡部亮、佐々木雄彦、吉野裕顕
    • 学会等名
      第46回日本小児外科代謝研究会
    • 発表場所
      埼玉
    • 年月日
      2016-10-27 – 2016-10-27
  • [学会発表] ω3系脂肪酸代謝産物による肝庇護作用2016

    • 著者名/発表者名
      森井真也子、上野紀子、中西広樹、蛇口琢、渡部亮、佐々木雄彦、吉野裕顕
    • 学会等名
      日本外科代謝栄養学会第53回学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-07-07 – 2016-07-09
  • [学会発表] ω3 系脂肪製剤による脂質プロファイル変化 の検討2016

    • 著者名/発表者名
      森井真也子,上野紀子,中西広樹,蛇口 琢, 渡部 亮,妹尾春樹,佐々木雄彦 ,吉野裕顕
    • 学会等名
      第53回日本小児外科学会学術集会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2016-04-22 – 2016-04-22

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公開日: 2018-01-16  

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