研究課題/領域番号 |
15H06094
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
毎田 悠承 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10756422)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | コンクリート系骨組 / 制振ダンパー |
研究実績の概要 |
先行研究として実施した突起付き鋳鉄製プレートとRC部材の圧着接合部のパイロット実験を忠実に再現する3次元有限要素解析を行った.まず,実験結果との比較から作成した有限要素解析モデルの有効性について検討した.そのモデルを基に,応力伝達機構を把握するとともに,鋳鉄製G.PLの形状や圧着力をパラメトリックに検討した. 次いで,解析から得られた最適形状の鋳鉄製G.PLを製作し,突起付き鋳鉄製プレートとRC部材の圧着接合部の繰り返しせん断力載荷実験を行った.実験結果から,耐力評価式を検討した.提案した突起付き鋳鉄製プレートとコンクリートとの圧着接合面では,摩擦抵抗力に耐えうる圧着力を与えた試験体での範囲ではあるが,圧着力がある程度あれば,摩擦抵抗と,既往の支圧耐力式を準用して評価した支圧抵抗の加算で耐力を評価できることを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コンクリート系骨組に制振ダンパーを合理的に接合する方法として,突起付き鋳鉄製プレートとコンクリートの圧着接合部を提案し,その接合部要素実験と有限要素解析を行った.それらから,応力伝達機構を把握するとともに,せん断耐力評価式について検討した.実験値と評価式の比較から,精度の良い評価式を提案できており,順調に研究が進展している.
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今後の研究の推進方策 |
本年度までの研究成果から,純せん断を受ける本接合部の耐力評価式は提案できている.実構造物におけるダンパー接合部では,より複雑な応力状態となることも考えられるため,それらを考慮した実験・解析を行い,検討を重ねる.また,本接合方法を用いてコンクリート系骨組にダンパーを適用した部分骨組実験を行い,その力学挙動を検討する.
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