先行研究で用いた化膿レンサ球菌菌株の全ゲノム解析を実施し、好中球細胞外トラップ分解産物(NETDP)産生に関与している可能性があるDNase遺伝子を3つ、また新規に5’-nucleotidase遺伝子(領域)を2つ選定した。このうち4種類の欠損変異株の作製に成功したが、いずれもDNase作用が残存した。またNETDPの細胞毒性評価系において、細菌培養液上清と比較して高い細胞毒性が示唆されたものの、NETDPを含む細菌培養液上清に菌体が混入して測定値が高値となることが判明した。今後、上記5つの遺伝子(領域)の重複欠損菌株を作製し、混入菌体の影響の少ない実験系でNETDP産生関与因子を精査する。
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