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2016 年度 実績報告書

全身性強皮症の病態で転写因子Fli1の発現異常が自然免疫系に及ぼす影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15H06165
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 岳浩  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30755690)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワード全身性強皮症 / 免疫異常 / 自己免疫
研究実績の概要

全身性強皮症の病態において転写因子Fli1の発現低下が自然免疫系に及ぼす影響についての検討を継続した。昨年度までの本研究での検討および過去のこれまでの我々の検討から、線維芽細胞、免疫細胞など各種の細胞におけるFli1の発現低下がそれぞれの細胞において全身性強皮症に関連した表現型を呈することが判明したことから、各々の細胞種におけるFli1の発現低下が自然免疫系に与える影響をより詳細に検討するため、Fli1flox/floxマウスを用いてLoxp-Cre系により各種の細胞種特異的にFli1の発現をノックアウトしたマウスを作成し、それらのマウスにおける自然免疫系の異常の有無について検討を行なったところ、特にケラチン14発現細胞特異的にFli1をノックアウトしたマウスにおいてマウス血清IL-6濃度の有意な上昇がみられたほか、自然免疫系における代表的な受容体であるTLR4のリガンドLPSでの刺激によって、本マウスから単離されたB細胞からのIL-6産生がコントロール群に比較して有意に高いことが観察された。さらなる検討で、本マウスはケラチン14が豊富に発現している胸腺の異常を介して免疫系の異常に関与していることが示され、このことは表皮を含む上皮系の細胞におけるFli1の発現の低下が全身性強皮症での免疫系の異常に特に関与している可能性を示唆するものと考えられた。これまでの全身性強皮症についての研究においては上皮系の細胞の病態への関与、また特に免疫系の異常への関与について研究した既報告に乏しく、全身性強皮症の病態解明の上でも新しい重要な視点を与えるものと考えられた。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Epithelial Fli1 deficiency drives systemic autoimmunity and fibrosis: Possible roles in scleroderma.2017

    • 著者名/発表者名
      Takehiro Takahashi, Yoshihide Asano, Koji Sugawara, Kouki Nakamura, Takashi Yamashita, Ryosuke Saigusa, Yohei Ichimura, Tetsuo Toyama, Takashi Taniguchi, Kaname Akamata, Shinji Noda, Ayumi Yoshizaki, Daisuke Tsuruta, Maria Trojanowska, and Shinichi Sato
    • 雑誌名

      Journal of Experimental Medicine

      巻: 214 ページ: 1129-1151

    • DOI

      10.1084/jem.20160247

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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