平成27年、28年度における当科での神経膠腫の手術の際はMET-PETが集積する部位を、ナビゲーションシステムを使用して摘出した。当研究期間で5名の患者(15検体)の腫瘍検体を採取しRNA sequenceにより発現量を解析した。パスウエイ解析により多くの治療ターゲットの候補となる分子があがっており、現在も検討中であるが、その一つに以前より当科で取り組んでいるGuanosine triphosphate の合成経路の酵素が上昇していることが判明した。この酵素を抑制する薬剤を脳腫瘍細胞株に投与すると、細胞の増殖抑制がみられ、今後これらの増殖抑制の分子メカニズムをさらに検討していく予定である。
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