本研究では、英領インドと日本の近代の刑罰制度を事例にして、アジアの比較制度史とデジタル人文学を接合することによって、研究の基礎的方法の考察および研究支援システムの設計を行なうことを目的とした。基本となる英語と日本語の資料の収集を行なうとともに、それら資料のデジタル・テキスト化およびコード化の最適な方法について研究した。また、その作業を効率化するための支援システムの開発を行なった。さらに、コード化した資料と支援システムを活用して、監獄において受刑者を段階的に処遇する制度や、近代的監獄についての記憶に関する具体的な事例研究を行ない、研究基盤の有用性を確認した。
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