本研究では、キイロショウジョウバエの体内時計を制御する中枢時計ニューロン(LNs)における蛍光イメージング実験や電気生理的解析を介して、ミトコンドリアのカリウム-プロトン交換輸送体であるLETM1のノックダウンにより、1)恒暗条件下での歩行活動のフリーランリズムが長周期化すること、2)LNs特異的に見られる細胞内pHリズムが抑制されること、3)細胞外pH依存的なLNsの活動電位発火頻度変化が抑制されることなどを明らかとした。本研究結果は、LNsの体内時計リズム形成機構に細胞内pHとミトコンドリアLETM1が関与する可能性を示唆している。
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