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2015 年度 実績報告書

ウイルス感染細胞と非感染細胞の細胞間相互作用を介した潜伏感染様式決定機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H06278
研究機関名古屋大学

研究代表者

佐藤 好隆  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40754940)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2016-03-31
キーワードEBV / LMP1 / 感染細胞 / 宿主細胞 / 相互作用
研究実績の概要

EBVが発癌に関与するとされる非B細胞性腫瘍の大部分がII型潜伏感染様式をとるのに対して、胃癌組織ではI型潜伏感染を呈する。I型潜伏感染とII型潜伏感染で発現するウイルス遺伝子の違いは、I型ではviral oncoproteinであるLMP1が発現していないことである。LMP1は感染細胞の細胞膜表面上に発現する膜タンパク質で、ERK、JNK、p38、NF-κB経路を恒常的に活性化し、細胞増殖を増強し、B細胞ではEBVによる発癌に強く関与することが知られている。
本研究では、まずLMP1を恒常的に発現する胃癌細胞株AGS細胞の樹立を行った。樹立したAGS-LMP1細胞とその親株であるAGS細胞を用い、LMP1発現細胞と非発現細胞との相互作用を解析し、①LMP1発現細胞単独での増殖は、非発現細胞よりも亢進している。②LMP1発現細胞と非発現細胞を1:50で混合すると、10継代後にはLMP1発現細胞の比率が低下する。③LMP1発現細胞と非発現細胞を共培養した時、LMP1発現細胞がアポトーシスすることは観察されない。という結果を得た。LMP1の発現は細胞の増殖を亢進させるため、共培養したときにLMP1発現細胞の割合は増えるはずであるが、逆にLMP1発現細胞の割合が減っていたという結果は、LMP1発現細胞と非発現細胞の間に何らかの相互作用が生じ、LMP1発現細胞の増殖優位性が阻害されたと考えられた。
今後は、どのような相互作用によりLMP1発現細胞の増殖優位性が抑制されているのかを明らかにし、胃癌組織でEBV感染細胞がLMP1の発現がないI型潜伏感染状態となる機構の解明に貢献したい。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] LMP1発現細胞は非発現細胞と共培養するとその増殖優位性が失われる2015

    • 著者名/発表者名
      佐藤好隆、村田貴之、神田輝、五島典、木村宏
    • 学会等名
      第63回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      福岡県福岡市(福岡国際会議場)
    • 年月日
      2015-11-22
  • [学会発表] Cell-cell communication between EBV LMP1-positive and -negative cells2015

    • 著者名/発表者名
      佐藤好隆、村田貴之、五島典、木村宏
    • 学会等名
      第5回名古屋大学・生理学研究所合同シンポジウム
    • 発表場所
      愛知県岡崎市(生理学研究所)
    • 年月日
      2015-09-19

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公開日: 2017-01-06  

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