研究課題/領域番号 |
15H06281
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
林 真路 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70755503)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | Surgical margin / Quantitative MSP / 肝細胞癌 / 大腸癌 |
研究実績の概要 |
消化器癌のうちどの癌腫に行うのが最も臨床的意義があるかを検討中であり、現在大腸癌、および肝細胞癌について検討を進めている。手術検体の使用に関する同意の得られた11手術例(結腸・直腸癌9例、肝癌2例)においてsurgical marginのimprintサンプル回収を行い、各癌部・非癌部とともに回収した。これらの検体については順次PK digestionを行い、DNA抽出、およびbisulfite処理を行ってあり、サンプルはready to useの状態である。遺伝子マーカーパネルとして7種類のメチル化マーカーを準備しており、primer、probe、温度設定など各QMSPアッセイについては確立済みである。本研究において、病理組織学的surgical margin陰性症例においても分子生物学的には陽性となる症例があり、それが特に局所再発の予後因子となりうるという仮説を立てているが、その論理的背景を頭頸部癌73例で示した実績を、2015年癌治療学会総会(京都)で報告し、優秀演題賞を獲得した。 引き続き外科的切除検体からのsurgical marginの回収を行っているが、対象としているのが病理組織学的に断端陰性の症例であり、十分な症例集積にはまだ時間を要する。症例の予後や病理組織学的情報は随時回収しておりその集積・更新については支障ない。本研究の前向きな性質を維持するため、予後情報が出そろう前に順次QMSPアッセイを施行していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画では平成27年度に「A:Margin Imprint法によるsurgical marginサンプルの回収」と「B:Margin Imprint検体からのDNA抽出とbisulfite処理」を行う予定としており、現状11例についてこれらを施行済である。手術室に出向いて検体を採取するスタイルは確立できており、当初から予定しているとおり、平成28年度にかけても引き続き時間をかけて症例を集積する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画では平成28年度には「C:QMSPアッセイの実行」「D:臨床予後データの集積とQMSPデータとの相関の検討」を予定している。Cについては、検討を予定している7種類のメチル化マーカーについて既にアッセイ自体は確立しており、すぐにでもできる状態にある。Dについては時間の経過を待つ必要があるが、作業自体はシンプルであり、遂行可能と考えている。
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