研究課題
平成27年度は、3次元多様体のヘンペル距離や曲線複体に関して、以下の様な研究を行った。奈良女子大学の小林毅氏、張娟姫氏との共同研究により、3次元多様体のヘンペル距離を実現するための曲線複体上の測地線が一意に定まるようなHeegaard分解が存在することを示した。また,そのようなヘンペル距離を定める測地線の各頂点に対応する本質的閉曲線は非分離的である事がわかった。この結果は論文にまとめ,現在投稿中である。
2: おおむね順調に進展している
ヘンペル距離を実現するようなHeegaard分解を構成するために必要な曲線複体の測地線の性質が分かったことで、具体例や測地線の構成方法への応用が期待できる。
平成27年度の研究で得られた成果を踏まえて、曲線複体の測地線の細密な性質をさらに追求し,ヘンペル距離を実現するようなHeegaard分解のより具体的な構成に取り組む。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Bulletin of the Korean Mathematical Society
巻: 52, No. 3 ページ: 735-740
10.4134/BKMS.2015.52.3.735
Topology and its Applications
巻: Vol. 196, Part B ページ: 608-617
10.1016/j.topol.2015.05.028