本研究では、ループヒートパイプ(LHP)の蒸発器最適設計理論構築のため、蒸発器内部流れを観察し、ケース-ウィック-グルーブの三相界線におけるメニスカスを考慮した解析モデル構築し、ウィックの最適形状理論を構築した。石英ガラス管を用いた可視化蒸発器によって、LHP動作中においても三相界線にメニスカスが存在し、定常状態においてもメニスカスは10-400 μmの範囲で振動することが観察された。構築した解析モデルによって、メニスカスを考慮すると熱伝達率が80%増加することが分かった。最適形状理論およびLHP実験によって、ある三相界線長さにおいて蒸発器熱伝達率が極大となることが示された。
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