異なる患者から得られた癌関連繊維芽細胞が異なる細胞表面蛋白を発現しているということをStro-1、CD117,CD105のFACS抗体を用いた実験において検証することができた。前立腺癌上皮細胞の一つである22RV1と癌関連線維芽細胞を混合移植した腫瘍形成試験によって、CD105の中和抗体によってマウスを処理することで腫瘍の縮小が観察された。22RV1は抗アンドロゲン剤処理により去勢抵抗性前立腺癌の挙動を示し、さらにCD105抗体はこの腫瘍形成モデルも増大を抑制することが観察された。線維芽細胞の細胞表面マーカーを操作することで癌線維芽細胞をターゲットとした治療法の基礎的基盤になると考えられた。
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