研究課題
本研究の目的は、イ国の国家保健政策「Healthy Indonesia 2025」に向け、家庭で家族の生活と健康管理の役割を担う女性に焦点をあて、イ国女性の生活習慣、関連する個人・社会的要因を調査し、「イ国女性の生活習慣病予防・健康増進モデル」を開発することであった。平成28年度は以下を実施した。1.イ国女性の生活習慣病予防・健康増進モデルの開発:イ国研究者、調査協力者とともに、イ国I県中年期(40~64歳)女性530名(高血圧罹患者264名、高血圧非罹患者266名)を対象に聞き取りでの質問紙調査を実施した。記述統計、相関分析、重回帰分析等を用いてデータを分析した。結果、対象者の平均年齢は52歳であった。教育レベルについて、小学校卒業未満が58%であった。職業について、家事が21%、農業が63%であった。健康行動の1つである血圧測定の頻度について、月1回測定する者は、高血圧罹患者群で51%、非罹患者群で37%と罹患者群の方が多かった。健康行動には、信仰実践、保健医療従事者のサポート、保健ボランティアのサポート、過去の経験などが関連していた。2.イ国での生活習慣病予防・健康増進に向けた地域保健プログラム強化のための討論:研究フィールドにおいてステークホルダー約40名(県保健局長を含む保健医療従事者、大学教員、大学生)を対象に研究結果発表フォーラムを開催した。上記の研究結果をふまえ、イ国における生活習慣病予防・健康増進に向けた地域保健プログラム強化のための討論を行い、1)本研究の対象者は中年期女性であるが、地域の健康課題として妊娠高血圧症候群もあり、その年代の高血圧予防・健康増進も重要であること、2)高血圧予防・健康増進のために、地域の保健資源の活用(保健センターや保健ポストでの健康教育、保健ボランティアの活動)などが議論された。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Shiga University of Medical Science
巻: 30(2) ページ: 採択済、発行中のため未定