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2015 年度 実績報告書

グラフとその上のランダムウォークの研究

研究課題

研究課題/領域番号 15H06311
研究機関京都大学

研究代表者

岡村 和樹  京都大学, 数理解析研究所, 研究員 (20758784)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワードランダムウォーク / パーコレーション / de Rhamの関数方程式 / フラクタル関数
研究実績の概要

1. 高木関数を含むある種のフラクタル関数の、微分可能性や連続性の強さなどの実解析的性質を調べた。大域的にはおよそ対称だが、局所的には非対称な関数を構成した。
2. 1次分数変換でない関数(例えば多項式)から定義されるのde Rhamの関数方程式について、ある特徴的な量により特異性が判定できることを示した。 関数方程式を力学系とみなしてエルゴード定理に持ち込むことにより、Minkowski関数などのよく知られた特異関数のみならず、それを少し摂動させた関数たちの特異性もわかった。
3. Benjamini, Gurel-Gurevich, and Lyonsでは、非再帰的なグラフ上の単純ランダムウォークの訪問点全体の集合 (トレース) が、再帰的なグラフ (即ち、その上の単純ランダムウォークが非再帰的である) という結果を示した。そこで、大まかには「トレースはもとのグラフと比べてどの程度「小さい」か」、具体的には「トレースにBernoulli型パーコレーションを付け足したときに、非再帰的になっている確率が正になっているか」を考察した。更にこの問題設定をグラフに対する性質にまで一般化し、 連結性などの幾何学的性質についても考察した。この枠組みは相転移のある種の一般化になっている。結果は元のグラフとその部分グラフの組の選び方に強く依存することがわかった。
4. また、トレースをある時間までで止め、それをパーコレーションによって拡大したものの体積の時間発展を調べた。パーコレーションを付け足さない時はランダムウォークレンジの時間発展であり、ここではより複雑な確率過程になっている。ランダムウォークレンジの時間発展に対する結果のうちいくつかとはそれらに類似した結果が成り立つことがわかった。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

備考

arXiv (http://arxiv.org) 上のプレプリント(一部タイトル省略)

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] A new generalization of the Takagi function2016

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Okamura
    • 雑誌名

      Journal of Mathematical Analysis and Applications

      巻: 434 ページ: 652-679

    • DOI

      10.1016/j.jmaa.2015.09.031

    • 査読あり
  • [学会発表] Enlargement of subgraphs of infinite graphs by Bernoulli percolation2016

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Okamura
    • 学会等名
      Seminar on Stochastic Processes 2016
    • 発表場所
      University of Maryland (College Park, Maryland, USA)
    • 年月日
      2016-03-18
    • 国際学会
  • [学会発表] Enlargement of subgraphs of infinite graphs by Bernoulli percolation2016

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Okamura
    • 学会等名
      12th German Probability and Statistics Days
    • 発表場所
      Ruhr-Universitat Bochum (Bochum, German)
    • 年月日
      2016-03-02
    • 国際学会
  • [学会発表] Enlargement of subgraphs of infinite graphs by Bernoulli percolation2015

    • 著者名/発表者名
      岡村和樹
    • 学会等名
      確率論シンポジウム
    • 発表場所
      岡山大学(岡山県岡山市)
    • 年月日
      2015-12-18
  • [学会発表] Enlargement of subgraphs of infinite graphs by Bernoulli percolation2015

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Okamura
    • 学会等名
      14th Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems
    • 発表場所
      京都大学(京都府京都市)
    • 年月日
      2015-10-28
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] A new generalization of the Takagi function2015

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Okamura
    • 学会等名
      Fractals and Related Fields III
    • 発表場所
      Porquerolles, France
    • 年月日
      2015-09-22
    • 国際学会
  • [備考] A new generalization of the Takagi function

    • URL

      http://arxiv.org/abs/1504.08111

  • [備考] Enlargement of subgraphs of infinite graphs

    • URL

      http://arxiv.org/abs/1506.05868

  • [備考] On regularity for de Rham's functional equations

    • URL

      http://arxiv.org/abs/1507.05829

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公開日: 2017-01-06  

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