研究課題
1)共培養によるヒトES/iPS細胞由来肝細胞の成熟化ヒトES/iPS細胞由来肝細胞の成熟化を目指し、様々な肝非実質細胞(肝実質細胞も検討する)の培養上清を用いた検討を実施した。肝細胞の培養上清を用いることで、ヒトES/iPS細胞由来肝細胞のグルタミン産生能やcytochrome P450 1A2 (CYP1A2)活性、クエン酸産生能が向上することを確認した。また、胆管上皮細胞の培養上清を用いることで、ヒトES/iPS細胞由来肝細胞の尿素合成能や糖新生能が向上することを確認した。以上のことから、肝細胞あるいは胆管上皮細胞の培養上清を用いることで、ヒトES/iPS細胞由来肝細胞の成熟化が促進できる可能性が示唆された(Mitani S and Takayama K et al, Molecular Therapy, 2017)。今後は、肝細胞あるいは胆管上皮細胞の培養上清による成熟化促進効果の分子機序解明が期待される。2)CYP3A4発現ヒトES/iPS細胞由来肝細胞の濃縮CYP3A4は肝臓で最も代表的な薬物代謝酵素であることが知られている。そこで本研究では、CYP3A4を強く発現するヒトES/iPS細胞由来肝細胞を濃縮することを目指し、CYP3A4遺伝子直下に薬剤耐性遺伝子をノックインしたヒトES/iPS細胞の作製を試みている。ヒトES/iPS細胞のゲノム編集は我々が過去に開発した技術(Takayama K et al, Nucleic Acids Research, 2017)を元に実施している。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 謝辞記載あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)
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